No.14(1988.6.25)p10-11
生誕150年記念 「大隈重信展」予告
10月21日〜25日
小田急デパート11階「グランドギャラリー」
同展準備委員会
本学の創立者大隈重信は、天保9月(1838) 2月16日、佐賀に生まれた。本年(1988)はそれから数えて150年目にあたる記念の年である。
大学ではこれを記念して、種々の行事を予定しれているが、その一環として、記念展覧会の開催および記念図録の出版を、図書館が中心となって受け持つこととなった。これをうけて図書館では昨年11月、金子閲覧二課長をその担当として準備委員会を発足させた。委員の顔ぶれは、松下(委員長)、井口、大江、岡田(広)、平田、丸尾、渡辺(孝)の7名であり、また事務局として鎌倉があたることとなった。
委員会は発足以来、顧問として中村尚美、間宮国夫社会科学研究所教授、木村時夫社会科学部教授、安在邦夫文学部教授、佐藤能丸大学史編集所嘱託をはじめ多くの方々のご意見をうかがい、また、佐賀の大隈記念館、国立国会図書館憲政資料室、衆議院憲政記念館、宮内庁書陵部、国立公文書館、外務省外交史料館、久米美術館、朝倉彫塑館、徳富蘇峰記念塩崎財団、慶應義塾大学、日本女子大学、日赤看護大学ほか数多くの学外機関へ出張して協力を要請し調査をおこなう傍ら、大隈文書をはじめとする厖大な学内資料の調査に忙殺されている。
これまで、「大隈展」は生誕100年、125年といった節目ごとに学内で行われてきたが、このたびの展覧会はそれらを集大成し、「大隈重信展」のいわば「決定版」となるようなものとしたいというのが目標である。会場も、新宿西口の小田急デパート11階の「グランドギャラリー」で、これまでの展覧会の会場と違って格段に広い。この広い会場を縦横に使って、巨人・大隈の足跡を追い、その背景に近代日本の歴史の流れを浮かび上らせるような展示にしたいと鋭意努力中である。明治14年の政変や対華21か条要求などに対する最新の研究動向も踏まえ、可能なかぎり全国から資料を集めて、見ごたえのある充実した展覧会としたい。会期は大学の創立記念日(10月21日)から5日間。各位のご協力をお願いするしだいである。

大隈八太郎(重信)青年時代の筆跡。公文書への署名を
除き、ほとんど唯一の真筆と伝わる。佐賀村岡氏蔵。 |
展示内容素案 |
・導入部
・開催にあたって(総長挨拶)
・大隈重信略歴・略年譜
・大隈重信肖像油絵 |
4)東京専門学校の創立 |
1)幕末動乱と志士群像
a 開国から維新へ
b 幕末の佐賀藩 |
5)政治家大隈重信の軌跡
a 条約改正交渉と遭難
b 立憲政治の実践
c 文明運動
d 晩年と家庭 |
2)明治新政府における大隈重信
a 新政府官僚へ
b 近代化政策の推進
c 大隈財政の展開 |
6)早稲田大学―大隈重信の遺産
a 早稲田大学の発展と総長大隈重信
b 稲門の群像
c 今日の早稲田大学 |
3)自由民権運動と明治14年の政変
a 国会・憲法問題に直面して
b 開拓使官有物払下事件と下野
c 立憲改進党党首として |
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*小演説コーナー |
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