館蔵特殊コレクション摘報14
入 江 文 庫
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- 分 類 文庫15
- 収蔵数 和漢書(中国文図書を含む)4,373冊
洋書(キリル文字図書を含む)3,473冊
和雑誌 1誌53冊
洋雑誌 24誌375冊
論文抜刷 44点
論文掲載誌 328点
- 目録等
印刷目録:入江文庫目録(早稲田大学図書館文庫目録 第10輯 昭和61年3月刊)
その他:和漢書書名目録、中文書名目録、洋書著者名・件名日録(カード)
洋書の一部についてはWINE検索も可能。
- 収蔵年とその経緯
昭和53年収蔵。
元早稲田大学法学部客員教授入江啓四郎先生の逝去にともない、先生の収集された文献が御子息であるシカゴ大学教授入江昭氏により当館に寄贈された。
- 収書の特徴
入江先生の研究分野である外交・国際法関係が中心であるが、法律全般や政治・経済・社会・歴史などの分野の資料も数多く収められており、ジャーナリストとしてヨーロッパや中国で活躍された先生の前半生、そして国際法の多様性を感じさせる収書内容である。また、英・独・仏などの外国語のほかにキリル文字や中国語の図書が多数含まれていることも特徴で、人文系に比べて、中国語やキリル文字の社会科学系資料の少ない当館にとっては貴重な蔵書である。
- 収書者
入江啓四郎:鳥取生。明治36年(1903)4月20日生、昭和53年(1978)8月13日没。昭和2年早稲田大学法学部卒業。昭和6年同盟通信社入社、ジュネーブ、パリ各支局長、外信部長、時事通信研究所長を歴任したのち学界に入り、昭和28年より愛知大学教授、成蹊大学教授、早稲田大学客員教授、創価大学教授をつとめた。
著書に「ヴェルサィユ体制の崩壊」全3巻(共栄書房 昭和18年刊)、「日本講和条約の研究」(板垣書店 昭和26年刊)、「国際公法」(法文社 昭和30年刊)、「国際法解義」(成文堂 昭和39年刊)など多数ある。
その中でも「中国古典と国際法」(成文堂 昭和41年刊)という独特な著作によって、オランダのヘーグの国際法アカデミーに招かれて、この主題について講義したということである。
(文責:中村里弥子)