展覧会のご案内
曲亭馬琴と江戸の文人たち早稲田大学古典籍総合データベース公開記念
会期 |
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2007年1月25日(木)〜2月28(水) (但し、1月28日、2月4日、11日、12日、18日、25日は閉室) |
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会場 |
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早稲田大学総合学術情報センター 2階展示室 |
時間 |
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10:00 〜 18:00 (但し、2月13日〜23日は17:00まで) |
曲亭馬琴と江戸の文人たち
名高い『南総里見八犬伝』の作者、曲亭馬琴は、日本ではじめて、原稿料によって生計を立てた作家です。
今でいえば流行作家、ベストセラー作家ですが、今日のような華やかな生活をおくったわけではありません。江戸時代の文人たちの社会的な地位は、今日では考えられないほど低かったからです。
『八犬伝』や『椿説弓張月』などの伝奇小説、当時の呼び方で読本(よみほん)というジャンルに自分の道を見つけるまで、馬琴はさまざまな作品を書き、悪戦苦闘を余儀なくされていますが、また、彼の苦闘の青春時代は「天明の狂歌」に象徴される自由闊達な江戸文学の花がひらいた時代でもあります。黄表紙・洒落本の山東京伝、滑稽本の十返舎一九、式亭三馬、人情本の為永春水、合巻の柳亭種彦ら、馬琴と同時代に生き、ライバルだった文人たちは、いまもなおその名を語りつがれています。
早稲田大学図書館で所蔵する「曲亭叢書」は、明治時代、饗庭篁村が馬琴の遺族から手に入れ、坪内逍遙や市島春城の尽力によって、早稲田に入った資料です。『八犬伝』原稿や馬琴の日記をはじめ、貴重な一次資料の宝庫です。
早稲田大学図書館では、今年度、文学の部の貴重書をデジタル化し、「古典籍総合データベース」に加えて、ひろく公開しました。江戸時代後半の百花繚乱の雰囲気を、手近のパソコンからすぐに呼び出すことができます。そこには、これまで活字本で見ていたのでは見えなかったものが見えてくるのではないでしょうか。
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First drafted
January 17, 2007
Last revised February 7, 2007