会期 | : | 2003年4月24日(木) 〜 5月30日(金) 日曜・祝日閉室、但し5月18日は開室 |
会場 | : | 早稲田大学総合学術情報センター 2階展示室 |
時間 | : | 10:00 〜 17:00 |
弥次さん | 喜多さん |
「日本を歩く〜いにしえの旅人たち」展開催にあたって
古代から人々はさまざまな目的、思いを抱いて旅にでました。防人は遠い故郷への切なる思いを歌に託し、漂泊の文人たちの記録は、 すぐれた紀行文学として今日に伝えられています。また、江戸時代になると多くの人々が日本中を旅しています。 たとえば、今からちょうど200年前の享和3年(1803)、伊能忠敬は幕府の命によって東海、北陸沿岸測量の旅にでました。 それまで関東、奥羽、さらに蝦夷地とよばれた北海道にまで足をのばし、測量を続けてきた忠敬の旅は、 西日本へとひろがってゆくことになります。今日に比べると、交通手段のみならず、物資・情報の面でも不自由のあった時代、 あれほどの偉業をなしとげた忠敬とその一行はまさに旅のスペシャリストであったといえるかもしれません。 また『道中膝栗毛』の弥次さん、喜多さんのように、旅を楽しむ名人もいたようです。当時、 こうした人々のために観光地のガイドブック、交通案内などが出版されています。その数は意外なほどに多種多様であり、 さながら今日の海外旅行感覚といったところです。