国際シンポジウム
「図書館資料デジタル化の最前線」
カリフォルニア大学と早稲田大学の事例発表
日時:
2006年11月9日(木) 14:00‐16:00
会場:
中央図書館4F AVホール
対象:
学生・教職員・一般の方
参加申し込み:
入場無料・直接会場へ
一般の方は事前に参加申込が必要です。氏名、所属、連絡先を以下の宛先までご連絡ください。
E-mail :
somu-lib@list.waseda.jp
TEL :
03-5286-1652
FAX :
03-5272-2061
主催・問い合わせ
主催:早稲田大学図書館
後援:(株)紀伊國屋書店、 東京都板橋福祉工場
第一部
テーマ
Digitization that links the past, present and future: Japanese Historical Map Project at University of California, Berkeley
過去と現在・未来を結ぶデジタル化の掛け橋:カリフォルニア大学バークレー校の日本古地図プロジェクト
講師
石松久幸
(カリフォルニア大学バークレー校東アジア図書館日本文献責任者)
概要
カリフォルニア大学バークレー校東アジア図書館には、約10万点に及ぶ三井コレクションが収蔵されており、その中には、三井宗堅(たかかた1882−1950)収集の江戸時代から明治にかけての日本古地図2,298点が含まれている。これらの地図から選ばれた、一枚ものと冊子体の地図約1,200点の高精細のデジタル画像が、同図書館のサイトで一般公開されており古地図に新たなパースペクテイブを与えるものとしていま世界的な注目を集めている。
このサイトの画像は単なるイメージの提供に留まらず、同時に提供されているツールを用いて、より有効に地図を活用できるよう配慮されている。たとえば、ズームインによって地図の微細な部分まで確実に読みとれる高精細な画像データ、原形の大きさに比例する画像表示、任意の複数地図の同一画面表示、書誌データの表示、他のウエッブサイトとのリンクなどのほか、GIS対応のブラウザーを用いれば、新旧の地図の重ね合わせや、現代の地形図、空中写真、衛星画像との重ね合わせが可能である。またGoogleEarthと古地図との重ね合わせも新しいプロジェクトとして現在進行中であり今回の講演でも実演される予定である。
関連URL :
http://www.davidrumsey.com/japan/
第二部
テーマ
早稲田大学所蔵古典籍データベース化プロジェクトの現況
発表
松下眞也(早稲田大学図書館蔵古典籍データベース化推進プロジェクト室)
概要
早稲田大学図書館は東京専門学校図書室として明治15年(1882)創設以来124年の間に、国宝2点・重要文化財5件をはじめとするおよそ30万点におよぶ和漢の古典籍を収蔵するに至った。学術研究上の資料として集められたこれらの資料は、先人の遺した貴重な文化財である。早稲田大学図書館では2005年度より、「図書館蔵古典籍データベース化推進室」を設け、これらの資料の書誌データおよび全文画像データを網羅的に作成し、無償で一般に公開する《古典籍総合データベース》の作成を開始した。2005年度は早稲田大学図書館を代表するコレクションである洋学(蘭学)資料を中心に電子化作業を行い、できたものから順次公開している。その中にはこれまでまったく未公開だった資料もあり、また有名な資料も多く、全国の研究者、教育関係者、ジャーナリズム関係者、図書館界などから、たいへん大きな反響を得ている。今年度は文学関係資料などの電子化・公開をすすめており、曲亭馬琴を中心とした江戸文学コレクション、また学校創立者大隈重信が明治新政府時代にかかわったドキュメント資料のコレクションにつき、それぞれ公開するばかりとなっている。
これまで書庫の奥深くにねむり、閲覧利用に煩瑣な手続きを要した古典籍資料が、WEB上で世界のどこからでも、いつでも容易にアクセスできることになったということは、きわめて画期的であり、革命的なことでさえある。当プロジェクトの経緯と、進行の現況、問題点などについて説明したい。
関連URL:
http://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/
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First drafted October 27, 2006