ゴルドン文庫所収文物のひとつ。ゴルドン夫人(Gordon, Elizabeth A.)は1851年英国の名門に生まれ、多年ビクトリア女王に女官として仕えた人である。キリスト教と仏教の根本同一を確信し、その研究のため中国・朝鮮を調査し、明治末期には日本を訪れた。日頃から大隈侯を敬慕し、名誉講師として講演を行うなど縁の深かったことから、帰国の際、本学にその研究に関する蔵書・仏画・軸・物品等を寄贈された。
石羊は李氏朝鮮時代に王陵の守護として置かれたものである。このほかに文(人)石、武(人)石、望柱石、石馬、石虎などがあり、円形の墓を外敵から守るように外向きに取り囲んでいる。
寄贈後、はじめは大隈会館に置かれたが、大正14年の図書館新築後、教職員入口に移され、以来昭和30年の増築を経て今日まで図書館(現高田早苗記念研究図書館)を見守ってきた像である。
「鎌倉喜久恵「E.A.ゴルドン(1851−1925)」
ふみくら:早稲田大学図書館報」No.38(1992.12.5)p.2より転載
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