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4.ボエティウス『著作集』(ヴェネツィア、1491-92年)
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BOETHIUS, Anicius Manlius Torquatus Severinus
Opera.
Venice : Johannes and Gregorius de Gregoriis, de Forlivio, 1491-92.
In two parts, dated: I) 18 Aug. 1492; II) 26 Mar. 1491.
Folio. 256, 96 leaves.
304x208 mm. Bound in quarter modern brown morocco over wooden boards.
2 volumes in one.
Ref.: H3351*; BMC V 341; GW 4511; ISTC ib00767000; IJL 082; Yukishima no.7.
[略語の解説はこちら]
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ローマ帝国最後の哲学者ボエティウスはゴート王テオドリクスに仕えたが、投獄され獄中で名著『哲学の慰め』を執筆し、悲運のうちに生涯を閉じた。本書は彼の著作集第2版である。初版は1487年にヴェネツィアで印刷されたが、現存が確認されていない。第2版は主著『哲学の慰め』が収録された第2巻が初めに印行され、続いて算術、幾何学、音楽論を含む第1巻が刊行されて完結した。本書の印刷を手がけたグレゴリイス兄弟は15世紀ヴェネツィアの最も有力な印刷業者の一つで、神学書や法律書を多数手がけた。
館蔵本は1冊に合本されたもので、近年に再製本されている。わが国ではかつて南葵音楽文庫に所蔵されていたが現在の所在は不明。また、慶應義塾大学が第1巻の62葉分だけを所蔵している。
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