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18.『1481年贖宥状』(アウクスブルク、1481) |
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WERDENBERG, Rudolfus, Graf von, commissary
Indulgentia 1481. For promoting the war against the Turks and thedefence
of Rhodes. Principal commissary Johannes de Cardona.
[Augsburg : Johann Baemler, 1481].
Broadside. 1 leaf.
135x254 mm.
Ref.: R 595; GW, Einblattdrucke 1506; ISTC iw0011720.
[略語の解説はこちら]
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1453年にオスマン・トルコがコンスタンティノポリスを陥落させて東ローマ帝国が滅亡すると、ヨーロッパでは再び十字軍遠征の期待が高まり、対トルコ戦争のための資金調達として贖宥状(いわゆる免罪符)の発行が盛んになった。グーテンベルクは1454年頃に2種類の贖宥状を発行しており、活版印刷の最初から密接な結びつきがあった。本資料はオスマン・トルコによるロドス島攻撃に対して、ルドルフ・フォン・ヴェルデンベルク伯爵が教皇の代理人となり、アウクスブルクの有力な印刷業者ヨハン・ベームラーが印行し、ヨハンネス・デ・カルドーナにより頒布されたものである。本贖宥状は1481年に2回印刷されている。なお、1481年にはアウクスブルク以外でも、バーゼル、リューベック、ルーヴァンでも発行され、リューベック版の発行はカルドーナが関わっていた。贖宥状は一枚刷で多数発行されたが、後世まで保存されるものは決して多くなく、今日ではいずれも稀覯資料となっている。
館蔵資料は反故紙として本の製本に使用されたもので、その痕跡を留めている。通例、贖宥状の販売の際には購入者の名前と日付が手書きで記されるが、本資料ではその箇所が空欄となっている。 |
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