早稲田大学図書館所蔵貴重資料

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西垣文庫
西垣武一氏収集/請求記号: 文庫10
西垣文庫1 西垣文庫2

西垣文庫

西垣武一収集。図書6712冊、雑誌・新聞706種、一枚刷等資料4951点。
右は明治15年、新橋−日本橋間に鉄道馬車を描いた3枚続きの錦絵
本学政治経済学部のOBで元新聞資料協会会長でもあった広告会社社長、故西垣武一氏(1901〜67)の収集したコレクションが中央図書館にある『西垣文庫』である。

西垣氏は戦前・戦後を通じて広告業界の第一線で活躍、1958年には日本新聞資料協会を設立し、新聞資料の収集・保存に尽力した。本学のコレクションは、没後、氏の愛蔵の品々を夫人から寄贈されたもの。

この文庫は新聞・広告・出版といった広くジャーナリズム全般に渡るコレクションで、その数約一万二千点。収集品の例を挙げてみると、江戸時代のポスター「錦絵の紙看板」(江戸時代のチラシ広告である引札(ひきふだ)、ビラ、錦絵)や幕末・明治初年の新聞といったものから、マッチのラベルや薬の包み紙に至るまで幅広い。現代の私達から見ると、それらのレトロなデザインが逆に新鮮で、芸術としても楽しめる。

さらに内容も、文明開化に触れた人々の驚きがあらわれたものや、現代のワイドショーもどきのものまで千差万別。当時の人々のありのままの生活が、時代風俗、そしてジャーナリズム史を示す資料として大変興味深く、貴重である。

本文庫の一部は本学図書館編『幕末・明治のメディア展−新聞・錦絵・引札−』に収録されているので、興味のある人は図書館に行ったらぜひ一度手に取ってみよう(中央図書館二階のインフォメーション・カウンターで購入する事も出来る)。当コーナーでは紹介しきれない魅力溢れる蔵書たちに出会う事ができるだろう。 * 参考: 早稲田大学図書館報「ふみくら」所収の西垣文庫紹介記事
* このページは、早稲田大学学生部発行「早稲田ウィークリー」所収「早稲田の貴重書」に若干修正を加えたものです。
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First drafted Febrary 18, 1998
Last revised November 25, 2005