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俳諧一枚摺
「俳諧一枚摺」とは、一枚の紙に印刷された俳諧関係の摺物のことで、売り物ではなく、専ら俳人たちの間で配られた。歳旦、春興、秋興、あるいは祝賀、追善などのために、主宰者が独自の趣向を凝らして制作し、絵心のある俳人や依頼された絵師によって絵が加えられたものが多い。俳諧と絵が一体となった独特の様式は江戸中期から明治にかけて人々の間で流行し、趣味的な出版物として広く楽しまれた。
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米翁壬申歳旦鳥尽 守再賀画 鳥尽双六
大和国郡山第二代藩主で、致仕後は江戸駒込染井山荘(現代の六義園)で風流三昧の生活を送った柳沢信鴻(米翁, 1724-1792)による双六体裁の歳旦。鳥尽くしの画者は米翁と親しかった二世青峨の門人、守再賀(生没年不詳)。特に大きい料紙を用いている。
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