「俳諧」は、連歌の一種で戯れの要素や俗な表現を含む「俳諧之連歌」に始まり、江戸時代初期には独立したジャンルを形成しました。その後、俳諧師の諸国行脚や出版を通して江戸・京・大坂の三都をはじめ各地に広まり、江戸中期以降、大名、商人、地方の名士など様々な人々の間で流行し、その土地々々で豊かな文化を育みました。
早稲田大学図書館の連歌・俳諧関係資料は、中村俊定文庫(文庫18)や伊地知鐵男文庫(文庫20)を含め、これまで収集した様々な資料が公開されています。さらに、俳文学研究に大きな業績を残された故雲英末雄先生(きら すえお、1940-2008)の収集にかかる雲英文庫(文庫31)が加わったことにより、コレクションは一段と充実したものとなりました。俳書、書簡等の真跡、俳画、短冊、摺物などの多様な資料を通して、数多の俳人たちが織りなす豊かな俳諧の世界をお楽しみください。 |