「早稲田大学創立125周年記念シンポジウム:角田柳作—日米の架け橋となった“Sensei”—」開催報告
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「角田柳作が語りかけるもの」(9)
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パネルディスカッション
和田敦彦(早稲田大学准教授) 和田敦彦(早稲田大学准教授):もう1ついいですか。1つには、これはキーンさんにも伺いたいことで、同時にハインリックさんに伺いたいのですが、先ほどからド・バリーさんの話の中にも具体的な角田柳作先生自身の教え方の話が出てきました。黒板にたくさん文章を書いておいて、たくさんの本を持ってきて教えていくという話なのですが、具体的に例えば角田柳作先生自身が大学の講義ノートみたいなものを持たれているのかどうか、具体的な資料がどんな形であったのかを伺いたいのです。

1つには、今日もあった甲斐さんに話を伺いますと、どうも角田先生というのは記憶の人だと。どんなことでも頭で覚えてしまっていて、書いて残さないから、書いて残しているものが少ないと繰り返し聞かされたのですが、講義に関してのノート、あるいはドバリーさんやキーンさんが書きつけていったノートなどが残っていたりするのかどうかを伺いたいというのがあるのですが。

エミーさんには、先ほどキーン先生がかなりたくさんの量の本を角田先生から読まされたというか好きで読んでいたということなのですが、さぞかし大変な研究生活を送られたことだと思います。たくさんのものを読まなければならなかったと思いますが、キーン先生の教え方と、角田柳作が教えていた教え方、つまり日本文学の教え方がやはりつながっているというか、似通っている、そういうことについてどのように感じていらっしゃるのかを伺えればと思います。

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